政府のシステムに対する不信感(2020/5/22)
日本はデジタルガバメントを推進すると言ってきたのですが、
政府の用意するシステムが、あまり実用的でないことが浮き彫りになりつつあります。
雇用関係とは離れますが、特別定額給付金の申請にあたって、
当初は電子申請が迅速であるとのことで、電子申請を利用された方も多いと思いますが、
実際の審査においては、役所の職員が手作業で対応しており、
あまりにも負荷が大きいということが報道されています。
労働社会保険分野でも電子申請が推進されており、
eGovという仕組みで、その利用が進められてきました。
ただ、このeGovの仕組みの中でも、行政での審査は手作業で行われており、
効率性が損なわれているという指摘がありました。
春は入退社が多い季節ですので、例年手続きの処理は滞りがちですが、
今年はコロナの影響もあると考えられ、遅れが著しいように感じます。
さらに雇用調整助成金では、オンライン受付システムにおいて不具合が生じ、
個人情報の流出を招き、稼働の延期という事態になりました。
今回のコロナ対応において、システムを利用した対応で成果を上げた国が多くありますが、
日本は、残念ながら、うまく活用できていないと言わざるを得ません。
これは一朝一夕の話ではないので、つまり元からシステム構築が不得手だということです。
いま、マイナンバーを銀行口座と紐づけようという動きもあるようです。
しかし作業が効率的に進まない本質は、そこではないように思います。
今回の経験を謙虚に受け止め、分析し、ぜひ今後に活かしてほしいと願います。