令和4年の夏季賞与(2022/6/23)
物価高騰が連日報道されており、参議院選挙の争点の一つとなっています。
物価高への対策として、どの党も賃金の引上げを掲げています。
国策としての最低賃金は選挙後に検討されていくと思いますが、
目の前の7月には夏季賞与を支給される会社も多いのではないでしょうか。
大手企業全体では、夏季賞与は前回に比較して増額になるようです。
経団連の集計では4年ぶりの増加で、平均妥結額は前年比13.81%増の929,259円となっています。
また労務行政研究所の調査では、前年同期比で6.5%増の765,888円です。
ただし、経団連の調査は原則として従業員500人以上の大手企業が対象であり、
労務行政研究所の調査は東証プライム上場企業が対象となっています。
また内訳をみると、双方の調査とも非製造業はむしろ前期比でマイナスのところもあり、
大企業と言っても業種によるバラツキがあるのは否めないようです。
エン・ジャパン株式会社が運営する「人事のミカタ」アンケートでは、
中小企業365社を対象として調査をしています。
その調査結果では77%が夏季賞与を支給予定としておりほぼ前年と同水準(前年80%)です。
うち、昨年より増額予定は27%、減額予定は12%、変わらない予定は56%となっています。
増減のある企業はやはり業種によってばらつきがありますが、
変わらない予定と回答した企業はどの業種もおおよそ半分程度のようです。
またこのエン・ジャパンの調査では、増額予定の理由も調査しています。
上位2つの理由は、社員の意欲向上が56%、業績が好調が55%、
3番目が物価上昇への対応32%、5番目には離職・退職の予防25%となっています。
会社業績だけでなく労働者への配慮も重視されていることが分かります。
新型コロナが落ち着きつつある中で夏を迎えそうです。
日本経済にとって良い方向に向かってくれることを期待しています。