平成30年度長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果(2019/10/5)
厚生労働省は、平成30年度に長時間労働が疑われる事業場に対して実施した、
労働基準監督署による監督指導の結果を公表しました。
詳細は下記のURLより、厚生労働省ホームページをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06801.html
1.対象事業場:29,097事業場
このうち、20,244の事業場(69.6%)で労働基準関係法令の違反あり。
2.主な違反内容(1.のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場)
(1)違法な時間外労働があったもの :11,766事業場(40.4%)
(2)賃金不払い残業があったもの :1,874事業場(6.4%)
(3)過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの :3,510事業場(12.1%)
3.主な健康障害防止に関する指導の状況
(1)過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの:20,526事業場(70.5%)
うち、時間外・休日労働を月80時間以内に削減するよう指導したもの: 11,632事業場(56.7%)
(2)労働時間の把握が不適正なため指導したもの:4,752事業場(16.3%)
平成29年度(前年度)は、実施事業場数が25,676件で、
このうち、18,061の事業場(70.3%)で労働基準関係法令の違反ありでした。
前年度に比べ、違反率は微減ですが、実施事業場数が3,421件も増えています。
2年度前の実施事業場数は、23,915件だったので、2年で約5千件増えたことになります。
会社様とお話をしていると、自分のところには来ない、と考えている方もいらっしゃいます。
しかし、行政としては働き方改革を見据えて、監督を強化しているように思われます。
今後より一層厳しくなるものと考えられます。
また一方で、行政の動きというだけでなく、
より良い職場環境づくりの一環として、前向きに取り組んでいただければ幸いです。