財政検証2019(2019/8/30)
令和1年8月27日、厚生労働省のHPにて、
将来の公的年金の財政見通し(財政検証)の資料が掲載されました。
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/index.html
財政検証とは、公的年金制度が長期的な制度であることから、
社会や経済の変化を踏まえ、長期的な年金財政の健全性を定期的に検証するものです。
いくつかの前提で検証されていますが、いずれにしても年金の支給額は、減少傾向にあります。
ただこれは織り込み済みのことであり、それに対するいくつかの対応策も示されています。
財政を健全化するためには、大きく分けて2つの方法しかありません。
1つは給付を減らすことであり、もう1つは負担を増やすことです。
いずれの対応策も記載されていますが、
最も力点が置かれているように見えるのは、被用者保険の更なる適用拡大のようです。
これは負担を増やす方向の対策であり、簡単に言えば、
現状は厚生年金の負担をしていない方々にも、負担していただきましょう、という方法です。
しかし、この中には、目の前の生活が苦しい方々も多く入っていると考えられます。
容易に受け入れてよい提案とは言えず、より広く深い議論が必要でしょう。
年金制度は目先の問題ではなく、継続的に議論すべき問題です。
改めて今後の議論が進み、多くの方が選挙において意思表示されることを期待します。