国税庁委託先のマイナンバー無断再委託(2018/12/14)
給与計算を担当されている方々には、年末調整で慌ただしく過ごされているかと思います。
そんな中、マイナンバーに関するトラブルがあったようです。
平成30年12月14日、国税庁は、源泉徴収票などのデータ入力を委託した会社が、
人手不足を理由として、無断で国内の別の業者に再委託していたと発表しました。
再委託されたのは約69万件で、
そこには約55万人分のマイナンバーが記載されていたとみられるようです。
今回違反した業者との契約は既に解除し、入札参加資格の停止を行う予定とのことです。
今年の春、同様の事件が起こりました。
その際は日本年金機構がデータ入力を委託していた豊島区の業者が
無断で中国の業者に再委託をしていたということでした。
両者とも共通して、業務量に対応できず、無断での再委託、です。
委託先の選定の際には、業務量をこなせる能力の有無や、
コンプライアンス意識の有無について、適切に判断していただきたいと思います。
コストだけを見て、質を考慮していないのではないかと勘繰りたくなってしまいます。
業務量に対応できなかったのは、マイナンバーに起因するわけではないとは思いますが、
行政の事務作業を効率化するためのマイナンバー導入のはずなのに、
効率化どころか、業務量に対応できずにトラブルが起こるというのは、少し皮肉に感じます。