電通事件の初公判(2017/9/24)

女性の新入社員が過労自殺したことで社会問題となった電通の違法残業事件について、

9月22日に東京簡易裁判所で初公判が行われ、即日結審しました。

判決は来月6日とのことです。

 

この事件では、当初検察は略式起訴をしましたが、

東京簡易裁判所が略式命令不相当として、正式な裁判となるという異例な経緯がありました。

公開の法廷でこの事件が扱われたことは、改めてとても有意義だったと思います。

 

電通は、過去にも重大な過労自殺事件を起こしており、

それ以降も、大きく報道はされていなくても、是正勧告などを重ねて受けてきた会社です。

電通社長が法廷で述べた労働改革を実行する旨の発言に対して、

被害者母親の「にわかに社長の言葉を信じることはできない」という発言も、もっともです。

 

この裁判を一つの契機として、罰則付き時間外労働の上限規制の議論が行われました。

秋の臨時国会では、この改正を盛り込んだ労働基準法改正案が審議されるはずでした。

また、高度プロフェッショナル制度の創設など、

現政権の掲げる働き方改革についても、審議されるはずでした。

 

ところが、どうやら衆議院の解散となりそうな様子です。

国会で審議されないことは残念です。

ただし、実の無い審議で法案が成立するのも好ましいとは思いませんが。

 

なんにせよ、働くことで人が死ぬようなことがあってはならない、そう思います。

国レベルでも、より多くの議論がなされることを期待します。

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